ワンターナ・エステート Wantirna Estat
オーストラリア ヴィクトリア州 ヤラバレー
Australia, Victoria, Yarra Valley
【ワイナリー紹介】
ワンターナ・エステートは、地域としてはヤラバレーに分類されますが、イメージとしてはメルボルンの郊外という印象です。周辺には高速道路が走っており、大都市近郊にポツンとワイナリーがある光景はちょっと不思議な感じがします。
ワンターナは現在のオーナーであるレッグ&ベルティナ・イーガン夫妻によって1963年に設立されました。その後、娘のマーヤンがワインメーカーとして参加し、家族3人を中心にワイナリーを運営している家族経営のブティック・ワイナリーです。それがよく表れているのがワインのネーミング。現在販売されている4種類のワインには、それぞれマーヤンの娘たち(イーガン夫妻の孫娘たち)の名前が付けられており、ラベルには彼女たちのイメージに合わせた可愛らしいイラストが描かれています。このイラストはオーストラリアの有名な漫画家の作品だそうで、思わず「ジャケ買い」してしまいそうです。
イーガン夫妻からマーヤンに受け継がれるワンターナのワイン造りのポリシーは、単に「良いワイン」ではなく「卓越したワイン」を造りだすこと。そのために必要なことは、ブドウの栽培からワインの醸造に至る全ての過程で、一切手を抜かずどんな細かな作業もいとわないことであると彼らは考えています。したがって使用するブドウは全て自らが栽培・管理をした自社畑のものだけ。ワインメーカーであるマーヤンが常にブドウの生育状況をチェックし、それぞれのワイン造りに最高のタイミングで収穫します。 そしてそのブドウをタイムラグなくワイナリー内にある醸造所で加工・処理することも彼らのこだわりなのです。
しかしこのこだわりは時としてワイナリーにダメージを与えることも。自社畑を拡大したり契約農家からブドウを購入することをしないため、自ずと栽培量は限られてしまい、年産わずか800ケース前後。不作の年などは、ワインが生産できない、できても数十ケースなどということもあるのです。
そのこだわりがワインの品質に表れないはずはなく、オーストラリアワインの最も著名な評論家の1人ジェームズ・ハリデー氏によるワイナリー評価は最高の5ツ星★★★★★。各ワインの評価も、ほとんどが90点以上!という非常に優れたワイナリーです。